1.62022
2022年 米金融政策と日本株の行方
明けましておめでとうございます。
旧年中はメルマガをご購読いただきまして誠にありがとうございました。
本年はより一層お役立ていただけるよう
配信回数も増やして行きたいと考えております。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
H.Yoshida
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米金融政策の行方と米株式市場
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2022年、本年最大のテーマは、3月に前倒しされたテーパリングと
その後の利上げ、そしてFRBのバランスシートの縮小です。
その動向を占う上で全世界が注目しているFOMC議事要旨が今晩発表になりますので
まずはここを見たい。
というのが本音ではありますが、すでに2022年の相場は急激な動きを
示していますので、まずはここに触れておきます。
それは、年始の米金利一斉上昇です。
短期も中期も長期も一斉に金利が上がりました。
ただし、上がったとはいえ10年債利回りで現在1.64%ほど。
昨年10月、11月の高値すら上抜けていません。
むしろ、テーパリング開始が発表されても
そのテーパリングが6月から3月に短縮されても
金利があがらないことに違和感を覚える状況でしたから
今回の上昇はそれほど不思議なこと。とは言えないでしょう。
しかし、1月3日にその動きが急速に出たこと。
そして今回はドル円が急激な動きを示していることから
様々な憶測を呼んでいます。
それは例えば
FRBとしてはテーパリング終了と相前後して利上げに入りたいと考えているにも
関わらず、テーパリング短縮発表後も金利が上がらないため
このあたりで米債利回りが上昇してくれることが望ましい。
(なぜならFRBが利上げを決定して株価急落という流れは避けたいから)
よって、なんらかの要請を米銀に出して一斉に債券を市中に放出。
これで金利が一斉に上昇。
その局面で放出された債券をGPIFなど日系の機関が購入。
(もちろん事前に話しは出来ている)
というものです。
今回、このようなステルスオペが機能したとなると(単なる噂に過ぎませんが)
通常、コントロールできない市中金利を(ある程度)
コントロール出来るようになることから
米株崩壊の危機を起こすことなく、金利を調節して
インフレを抑制すると共に、今後の金融政策の選択肢を確保することが
できるようになり、FRBとしては非常に好都合なのではないか?
と思われます。
今回は1月3日に金利が上昇。
この日はNYダウ、Nasdaq、SP500ともそろって急伸。
しかし、4日は
NYダウは+0.59%高、Nasdaq-1.33%安、SP500-0.06%安
という展開になっています。
一向に収まりそうな気配が見えないインフレに
FRBがどのように立ち向かうのか?
それが本年最大のテーマでありますから、今後も金利動向には
最大限の注意を払い、マーケットを監視して行く必要があることは
言うまでもありません。
※ なお、この程度の金利上昇(10年債で1.65%)で
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米株が崩壊するとは(他の条件を除けば)まったく考えていません。
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そのひとつの根拠が実質金利。
(ここにFRBがテコ入れして来る。という話しもあるので要警戒ではあります)
10年、BEI(ブレークイーブンインフレ率)(Break Even Inflation rate)
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は2.57%。実質金利はまだまだマイナスです。
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https://gyazo.com/ec2bdfb98f859d8cbc093fc80688e5d0
もちろんFRBのバランスシートは拡大中、拡大継続中です。
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https://gyazo.com/2c0a5d7acc87c6fb00f894fce83d141b
それでは本年もどうぞよろしくお願い致します。
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H.Yoshida
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